MIOロマン雑記・きょうのうた
北国の小さな町でレストランとビジネスホテルを営んでいるMIOの雑々人生記。 気まぐれに歌を詠む歌人でもある。
鳥海山はすっかり雪化粧
きょうのうた朝明けの曇天の空貫いて 誰に見せるか白き鳥海

毎日、北国特有の鉛色の空が続いていた。
今朝の夜明けは、やはり曇り空だが、しばらく振りに鳥海山が見える。
なんと中腹まで雪化粧をしているのでは」ないか。
しばらく曇天の雲間に隠れていたが、こんなに美しく変貌しているとは
思いもよらなかった。
密かに恋人を待つ乙女のように、こっそりと化粧をしていたに違いない。
川面には鴨が随分増えた気がする。
静かに迫り来る冬将軍。
せめて、ローズマリーだけは雪囲いをしてやらねばなるまい。
壁画を描きあげるためには、2日ほどの小春日が必要だ。
本格的な冬の前にやることは山積している。
そう、あと1・2回はクラブを握りたいものだ・・・・・・・。
一瞬の晴れ間《壁画》に取り掛かる
巨大ラフランスを求めに上の山に・・・
きょうのうた芳醇な香り豊に美味極め 果実の王はラフランスなり

故郷の帰り、この時期は巨大なラフランスを求めて上山市の農園に
立ち寄ることにしている。
ラフランスは、故郷の隣町、高畠町が原産らしいが、近年は上山市の
高級ラフランスが注目されている。
ここの栽培は、いわゆる葡萄栽培と同じように棚作りが特徴で、棚が
たわわに実った幹を支えるため、巨大なラフランス栽培が可能になった。
今年も最大7Lサイズというソフトボール大のラフランスが収穫された。
値段も、普通サイズの3倍と高価だが、十分価格に値する素晴らしい
美味しさだ。
その昔、梨畑の交配用に植えられていた、無骨な果実は、収穫後熟成
させることを知らなかった時代は捨てられていたという。
確かに、じっくり完熟を待ちきれず固い実を食べるとかなりまずい。
実家では、毎年近所の梨栽培農家から30個ほど分けてもらい、それを
米びつに入れて熟成させていた。
米びつの中から、甘い香りがすると食べ頃で、冷蔵庫無い時代は急いで
いただいたことを思い出す。
ゲットした巨大ラフランスは、じっくり熟成させてそれから冷蔵庫で冷やし
じっくり味わうことにする。
これは、間違ってもバウンドケーキにはならない・・・・・・。
大銀杏・・・・・植え替えられて若銀杏
きょうのうた幼きに登り遊びし銀杏の木 今は二代目社を守る

毎月の故郷訪問に馴れたせいか、結構時間を作れるようになった。
お袋をドミールに見舞い、兄と雑談したあと、実家から5分ほどで登れる
《館の山》を散策する。
石段を登り、その昔、村社として崇められていた《羽黒神社》の境内を
ぶらつくと、何かが違う。
やがて、記憶が甦った。社の屋根を覆うばかりに茂っていた銀杏の木が
代替わりをしている。
幼い頃、この銀杏に登れて一人前と認められ、5歳の頃から挑戦して
初めて登れたのは7歳の秋で、その頃は一面の銀杏の葉が地面を覆って
いたような気がする。
境内にあった神主の館も、倉庫になっている。
確か満州からの引揚者だった神主一家が住まいしていて、いつも境内を
掃き掃除していたが、いまはこの神社に住まいする神主はいないようだ。
境内を南に回ると、高校時代アルトサックスを練習した広場がある。
ここの山吹の群生は見事だったが、今も春には咲くのだろうか。
北側には、親父の眠る墓地がある。
落ち葉を払い、手を合わせた。
いつか私もここに帰って、父と一緒に眠るのだろうか。
それとも、放浪先で無縁仏と化すのだろうか・・・・・・・・・・・・・・。
バウンドケーキ・・・・・ラフランスも使えないだろうか
きょうのうた完熟のバナナで作るケーキなら ラフランスもと密かに思いし

ベークドケーキが当店のオリジナルで、バナナケーキ、チーズスフレ、
ガトーショコラ、シフォンケーキの4種を手作りしている。
これに、なめらかプリンを合わせた5品がオリジナルケーキで、いずれも
結構な人気である。
レシピ公開主義が私のモットーなので、調理にかかわるスタッフのみならず
支配人以外のフロントスタッフも、上手にこれらのスィーツを作る。
基本レシピに忠実だから、どれも同じ味と思いきや、すこしづつスタッフの
特徴が出るから不思議だ。自ずと得意なものに分かれてくる。
いつの間にか、バナナケーキは私の担当になってしまったが、基本レシピ
以外に、いつも季節のフルーツや、産直で見つけたヨーグルト、地酒などを
思いつきでアレンジする為、私に遊ばせておこうということになったらしい。
昨年のシーズンもチャレンジしたが、この季節すこぶる美味なるラフランスの
バウンドケーキを作ろうと思っている。
この地方の洋菓子屋なら、何らかのスイーツにラフランスを取り入れているが
やはり生食が最高で、次にそのままの形を残したグラッセや、ゼリーなどが
ラフランスを生かした菓子であろう。
私は、徹底的に熟させ、どろどろの状態になったラフランスを使い、好みの
リキュールやヨーグルトを加えたバウンドケーキをと密かに考え、ラフランスを
常温で熟成しているが、毎日確実に数が減っている。
どうやら、生食の魅力には勝てないようで、バウンドケーキにいたるまでは
困難な道のりらしい・・・・・・・・・。



